「自分を変える」が社会を変える、世界を変えるーー駒崎弘樹『「社会をかえる」を仕事にする』

とてもおもしろかった。大変読みやすいが、かといって軽い内容ではない。どこにでもいる大学生が、本気で社会を変えていくストーリー、と書くと暑苦しく、成功者の自慢話のような内容と思われるかもしれない。だが、ところどころ笑いや失敗話を交えているため、視点が上から目線にならず、だからこそ著者の思いがしっかりと伝わってくる。

 

著者は、「病児保育」問題を解決するNPO法人フローレンスの代表を務めている。

 

現在の自分の状況を考えずにはいられない。どんな仕事であっても誰かの役には立っている。確かにその通りだが、仕事に対する姿勢は人それぞれ異なってくる。この本に出てくる、著者やその他社会問題を解決しようと志高く仕事をしている人たちに比べ、自分の仕事への向き合い方があまりにも低いことに気づかされる。

お金とやりがいとを天秤にかけて、自分の価値観に照らし合わせて、どのあたりにバランスを置くか。今の自分はお金も低ければ、やりがいも低い。正直このまま仕事を続けていても何かを得られるとは思えない。

自分で何かを変えていかなければ、何も変わらない。